「大地の会」 地学豆知識
地質年代
地球の歴史の時代区分をいう。区分の基準は、中生代は恐竜、新生代は哺乳類というように、その時代に活躍した動物で行う。 |
新潟の地質年代表
褶曲(しゅうきょく)
畳を積み重ねたような層状の地層が左右もしくは下位より力を受けると波状に曲がる。盛り上がった部分を
背斜(はいしゃ)といい、へこんだ部分を向斜という。
ヒマラヤ山脈やアルプス山脈をはじめ世界の大山脈は褶曲運動によりつくられた。越路町では枡形山や越路原は
背斜部にあたり、向斜部には渋海川が流れている。背斜部を平面的に結んだ線を背斜軸といい、向斜部については向斜軸という。
整合
地層が畳を重ねたように、次から次へと連続して堆積していく時、その重なりかたを整合という。
不整合
地層が堆積し、その後隆起し陸上で風化・侵食作用を受け、浸食面上に新たな地層が堆積したとき、できる地層の境界を不整合(不整合面)という。
不整合面はふつう、下位の地層が傾き上位の地層が下位の地層を切るように堆積している。両地層の境界部には大きな時間間隔があると考えてよい。
堆積環境
地層が堆積した当時の場所をいう。堆積環境を調べることは、大地の歴史の変遷を編んでいくうえで重要である。
堆積環境は化石、地層、堆積物の種類、堆積の状況、(構造)から総合的に判断される。
魚沼層の堆積環境は、河川、湖沼、三角州、潟、海浜、浅い海底などと推定されている。
段丘
河川や海岸に沿って階段状の分布する地形をいう。一般には地盤の隆起運動と河川や海の浸食作用によりつくられる。
高位の段丘は古く、低位の段丘は新しい。
階段の平らな面を「段丘面」、急なところを「段丘崖(がい)」といい、段丘崖の高さが隆起量を示すことが多い。
断層
地層や岩体に力が加わるとひずみは生じ、それに耐え切れなくなると短時間に破壊される。この結果、断層ができる。
それらは直線上に破壊されることが多く、露頭でもしばしば観察される。
大規模な断層は線状地形を示し、構造線とよばれている。地震は断層が発生することによって起こると言われ、
また、地震の予知にも断層の研究が重要な位置を占めている。
露頭
地層や岩石の新鮮な部分が、地表に現れている場所をいう。自然では川や谷筋、海岸などによい露頭が見られる。また、道路工事などで人工的にも露頭がつくられる。
ローム層
平らな大地に堆積した風化土壌をいう。これらは風で運ばれ堆積した細かな粒子からなる。関東ローム層は有名であるが、
越路町にも厚いところでは2mほどの信濃川ローム層が堆積している。
ローム層中には火山灰が含まれ、有名な火山灰であれば、降灰した年代がわかり、大地の歴史を編むうえで、重要な指標となる。
成出露頭のローム層中には2.5万年前の九州の姶良カルデラの火山灰と、1.3万年前の浅間火山の火山灰が含まれる。