統一テーマ |
大地に記された1万年〜10万年前の大変動 |
川西町千手観音の液状化を伴う断層 (3万年前頃の段丘をつくる地層) |
・会 場 | :越路町総合福祉センター3階 電話92−4656 |
第2回の野外観察は福祉センター玄関前集合 | |
・受 講 料 | : ◎「大地の会」会員:500円 会費も受付けています ◎一般:1,500円 |
・申込み | :越路町教育委員会へ9月25日(水)まで(電話92−5910) |
回 | 日 時 ・ 講 義 内 容 | 講 師 |
第1回 | 9月27日(金) 午後7:30〜9:30 開講式 講演 「火砕流から:発生した大森林火災」 −11万年前の大火災をローム層から復元する− |
・三島中学校 渡辺 秀男 |
第2回 | 10月6日(日) 午前8:30〜午後5:00(予定) 野外観察「信濃川流域の地形・地層から大規模地すべり、 大森林火災、地震の跡を探る」 |
・ 三島中学校 渡辺 秀男 ・明治コンサルタント(株) 古川 昭夫 ・群馬工業高等専門学校 大塚 富雄 ・長岡大手高校 飯川 健勝 |
第3回 | 10月18日(金)午後7:30〜9:00 講演「信濃川をせき止めた大規模な地すべり」 −湖にできた粘土層が語る地すべり− |
・明治コンサルタント(株) 北陸支店 古川 昭夫 |
第4回 | 10月25日(金)午後7:30〜9:30 講演「信濃川沿いで発生した大地震」 −個体が流動化して液状のようになった地層を読み解く− 閉講式 |
・群馬工業高等専門学校 大塚 富男 |
-----講座テーマ ねらいと見どころ聞きどころ----- |
越路町を含む信濃川の中流域は日本でも有数の地殻変動が激しい地域です。
「地すべり」「地震」そして、「森林火災」などは現在も我々の生活に大きな影響を及ぼしていますが、数万年前のそれらの事件・現象は、
地層にしっかり刻まれていることが最近の研究で明らかになっています。
今回は、先ごろ段丘と地殻変動の研究で大阪市立で理学博士の学位を取得された渡辺秀男先生を主任講師として、それぞれの専門の
先生より、地層から読みとかれる1万年〜10万年前に起こった「天変地異」について解説いただき、その今日的意義について考えます。
第1回 「火砕流から発生した大森林火災」 −11万年前の大火災をローム層から復元する− 講師 渡辺 秀男 |
火山活動で最も人的な被害が大きいのが火砕流です。今から11万年前、長野県北部の黒姫火山で中規模な火砕流が発生しました。 その時、野尻湖周辺から信濃川流域にわたり 広範囲に森林火災が発生しました。ローム層を調べることから、その時の状況が復元できます
第2回 野外観察(越路町・川西町・津南町方面) 講師 古川・大塚・新潟第四紀グループ 「信濃川流域の地形・地層から大規模地すべり、大森林火災、地震の跡を探る」 |
信濃川流域には私たちが経験したことのない大地の変動による天変地異が起きています。もし、現在起これば、 前代未聞の大災害になります。その記録が地形や地層に残されていることが、最近の研究でわかってきました。 今回の巡検では、地形と地層に記された大規模地すべり、大規模な森林火災、地震の跡を探ります。
例年、巡検は結構歩く箇所や登り下りがあり難儀をおかけしましたが、今年は平坦で歩く箇所 もほとんど無いといっていいくらいの行程ですので、大勢の方からご参加くださいますようお願いします。
第3回 「信濃川をせき止めた大規模な地すべり」
−湖にできた粘土層が語る地すべり− 講師 古川 昭夫 |
信濃川中流の河岸沿いには、木片をふくんだ厚い粘土層が見られます。通常の河川では、このような堆積物ができることはありません。 これは過去に信濃川をせき止めた大規模な地すべりが発生し、上流側に湖が形成されたことを物語っています。
第4回 「信濃川沿いで発生した大地震」
−個体が流動化して液体のようになった地層の記録を読みとく− 講師 大塚 富雄 |
信濃川流域は信濃川地震帯と呼ばれ、古くから河成段丘が地盤変動の研究対象となってきました。新潟地震や阪神大震災では、 地層が流動化して地表にふき出し大きな被害をもたらしました。最近、信濃川段丘群をつくる地層から、大規模な地震の証拠 「液状化の跡」が見いだされています。